『ブルーピリオド』は、「マンガ大賞2020」で大賞を受賞し、アニメ化・舞台化もされた人気作品で、この物語は、美術未経験の主人公が1枚の絵に感動し、国立名門校である東京藝術大学を目指すというストーリーです。
2024年8月9日には、眞栄田郷敦が主演する実写映画が公開される予定で、ファンの期待が高まっています。
この記事では、『ブルーピリオド』の最新話までのあらすじやネタバレを考察をしていきます。映画を観る前に物語を振り返りたい方は、ぜひ参考にしてください。
映画「ブルーピリオド」のあらすじ
高校2年生の矢口は、派手な見た目でタバコを持ち歩き、友人たちと夜遊びを楽しむ生徒でした。そのため、周囲からは不良と見なされがちですが、実は勉強ができて愛嬌もあり、友人関係も良好な優等生でもありました。
周りには何事もそつなくこなしているように見えますが、矢口本人は、実際にはしっかりと勉強しており、人よりも多くの努力をして課題を達成していると考えています。
そんな毎日をそれなりに楽しんでいた矢口ですが、どこかで虚しさも感じていました。
家で勉強していた矢口は、学校にタバコを忘れてきたことに気付き、急いで戻ります。
最後の授業があった美術室に違いないと思い、美術室に入ると、巨大な絵が目に飛び込んできました。その衝撃に言葉を失い、矢口は立ち尽くしてしまいます。
その後、同級生の鮎川や美術部顧問の先生から美術や美大について話を聞きますが、矢口は「美術には興味がない」と言い、美術室を後にします。
その後、いつものように友人たちと朝まで騒いでも、心から楽しめない自分に気付きます。
そんな中、矢口は先日美術室で見た巨大な絵の制作者である森に出会います。
森との会話を通じて、自分の見えている景色を肯定され、理解してもらえた矢口は、自分の感性に従って美術の課題に取り組みます。
その課題が想像以上の評価を受けたことで、矢口は絵に興味を持つようになります。しかし、彼の中にはまだ「絵は趣味でやればいい、進路にするのは時間の無駄」という思いもありました。
それでも、無駄だと言い聞かせながらもスケッチを続けることをやめられませんでした。
描いたスケッチを美術部の顧問に見せた矢口は、進路ややりたいことについて話をされ、その場で美術部に入ることを決心します。
それは、親が敷いていたレールから自分の意志で外れた瞬間でもありました。
家の経済状況を考慮し、私立大学は無理だと判断した矢口は、”実質倍率200倍”の超難関大学である東京藝術大学を目指すことに決めます。
美術部で一生懸命に基礎を学び、予備校に通って新たな刺激を受けながら、矢口は着実に上達していきます。
しかし、進路については、安定志向の母親をどう説得するか悩んでいました。そこで、言葉だけでは伝わらない思いを絵に込めて母親に渡します。
その絵を描く中で、矢口は親の愛情を理解し、また母親も彼が頼ってくれたことに感謝の意を示します。
こうして、東京藝術大学を目指す矢口の受験生としての戦いが始まるのでした。
映画「ブルーピリオド」のネタバレ考察
『ブルーピリオド』の世界をリアルに再現した本作には、400枚以上の絵画が登場
監督は『サヨナラまでの30分』や『東京喰種 トーキョーグール』で知られる萩原健太郎が務めました。彼は、美術の面白さを斬新な手法で表現し、青春時代の挑戦をリアルに描き出すことに全力を注ぎました。
その結果、キャラクターたちがまるで目の前にいるかのような没入感ある映像作品が誕生しました。萩原監督はこの作品で「本物であること」を追求し、合計401枚の絵画が登場します。そのうち300枚以上は映画のために新たに描かれました。
さらに、キャストは撮影前に半年以上の時間をかけて絵画の練習を行い、絵を描く技術や動きを習得しました。劇中に登場する絵画の一部は、実際にキャストが描いたものが使用されています。
脚本はアニメ『ブルーピリオド』の吉田玲子が手掛け、彼女の力で原作の魅力が映画として表現され、観客の心を揺さぶる挑戦の物語が完成しました。
特報映像とビジュアルデザインが公開!
音楽には、Yaffleが担当します。彼は「キャラクター」や「ナラタージュ」のサウンドトラックを手掛け、アニー賞最優秀音楽賞にノミネートされた実績を持つ作曲家です。
本作では、シーンに合わせて新たな楽曲が制作され、音楽が作品にさらなる深みとリアリティを与えています。
特報映像の公開では、眞栄田郷敦が演じる八虎の「今までずっと生きてる実感が持てなかった。あの絵を描くまでは―」というモノローグと共に、友人たちと楽しそうに過ごす一方で、どこか物足りなさを感じる彼の姿が描かれました。
その後、渋谷の街並みの印象的なシーンから一転し、一枚の絵との出会いによって「俺の心臓は今、動き出したみたいだ」というセリフが響き、美術大学・東京藝術大学を目指して奮闘する彼の挑戦が描かれます。
期待に満ちた物語の始まりを予感させる特報映像が公開されました。
公開されたビジュアルは、八虎、龍二、世田介、森まるの4人のキャラクタービジュアルで、実際に絵の具を使って絵を描く様子をアクリル板越しに接写した写真を使用しています。
それぞれのキャラクターカラーをキャンバスに見立てたレイアウトでデザインされ、本作のテーマである「自分だけの色を見つける<挑戦の物語>」が表現されています。また、「情熱は、武器だ。」という力強いコピーと各キャストの真剣な眼差しも印象的なビジュアルです。
ライブ配信で思いを語る
3日の19時に、本作の制作と公開が発表され、その後すぐに22時からトーク配信が始まりました。
配信はena美術で行われ、背景には劇中で使用された美術作品が展示されました。ena美術は撮影にも使用され、原作者の山口氏も通っていた場所だそうです。
作品の発表について質問された際、主人公の高校生・八虎を演じた眞栄田郷敦は、「今のところ、LINEには何も連絡が来ていません。友達全員に知らせようかと思います」と苦笑いしながら答えました。
一方、高橋は「SNSでは盛り上がっていたようです」と補足しました。
また、女性的な容姿の同級生・ユカちゃん(鮎川龍二)を演じた高橋は、
「一言では説明できないような複雑な人物で、原作を読んで重要なキャラクターだと感じました。彼には強さもありますが、自分の中で認めたくない思いも抱えています。好きを守るために葛藤し、心が揺れ動く中で、主人公の八虎と腐れ縁のような関係を築いています。対立することもあれば、助け合うこともあるでしょう」
と役について説明しました。
さらに、「かわいいと言われるのが褒め言葉だと思っているので、そう言われると本当に嬉しいです」と笑顔を見せました。
「表現の世界で生きている」という点で共感できる要素が多数
この作品には、「表現の世界で生きている」という点で共感できる要素が多数あります。
囲み取材では、高橋がラジオの生放送を控えて先に退出しました。
残った眞栄田、板垣、桜田の3人が質問に答えました。
「表現の世界で生きている点で共鳴した部分や、俳優業に影響を与えたことは何ですか?」という質問に対して、眞栄田は「正解のない世界で戦う苦しさや迷いに共感しました。同時に、『楽しいな』とか『自分のカラーを出せる』という楽しみもありましたので、感情的にやりやすかったです。撮影は本当に楽しく、パワーをもらっていました」
と述べました。
板垣は、
「美術は個人ごとに異なる感じ方がありますが、受験では評価が人生に影響することもあります。それでも自分の信念を貫く必要があります。俳優としても同様で、心の底から共感し、作品から力を得ました」
とコメントしました。
桜田は、
「絵に出会う前の八虎も魅力的ですが、成長には新たな刺激が必要だと感じました。演技の世界でも相手役や台本から多くを学び、共感する部分があります」
と述べました。
「いつもよりたくさん話しているね」という指摘を受けた眞栄田は、「普段はあまりしゃべらないです。一言しか言えない」と苦笑いしました。
「全作品、本当に真剣にやっていますが、この作品には特別な愛情があるのだと思います」と深く考えている様子でした。
「関わってくれた皆さんのことを思うと、思い入れが強いのかもしれません」と自己分析を述べました。
さらに、眞栄田は
「萩原監督とのリベンジマッチでもありましたし、撮影が始まる前から熱く話し合っていたので、思い入れが強いのかもしれません。理由はいくつかありますが、この作品を作るプロセスが本当に楽しく、関わっている人たちも好きですし、出来上がりも気に入っています」
と作品への愛情を示しました。
まとめ
以上、映画「ブルーピリオド」のあらすじやネタバレ考察をしました。
いかがでしたでしょうか?
「ブルーピリオド」は、原作で非常に人気を誇った作品であり、今回は映画実写化をするにあたって大きな期待が寄せられています。
実写では原作のどこまでを描かれるのかが気になる方も多いのではないでしょうか・続編の可能性もゼロではないでしょう。
ぜひご自身で劇場に足を運んでご覧になってください。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
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