映画「パージ：エクスペリメント」ネタバレ・あらすじ！考察と感想

2024年8月1日

映画「パージ：エクスペリメント」は、2018年｜アメリカ|1年のうち12時間だけ全犯罪が合法になる法律・パージ法を描いたシリーズの前日譚です。

銃を規制せず、差別発言がまかり通る現代アメリカ！！

そこで今回の記事では、映画「パージ：エクスペリメント」ネタバレ・あらすじ！考察や感想を紹介します。

それでは最後までお読みください(^▽^)/

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映画「パージ：エクスペリメント」解説

21世紀、経済が崩壊したアメリカでは新政党NFFAが政権を握った。

彼らは、犯罪を抑制するためにパージ法という、ひと晩の12時間だけ殺人を含む全犯罪を合法化する制度を成立させる。

そして、ニューヨーク・スタテン島の住人でその実験を行うことに。

キャスト

ディミトリ：イラン・ノエル
ナヤ：レックス・スコット・デイヴィス
イザヤ：ジョイヴァン・ウェイド
フレディ：スティーヴ・ハリス
アップデール博士：マリサ・トメイ

スタッフ

監督：ジェラード・マクマリー
音楽：ケヴィン・ラックス
脚本：ジェームズ・デモナコ

映画「パージ：エクスペリメント」ネタバレ・あらすじ

映画「パージ：エクスペリメント」のネタバレを含んだあらすじを紹介します。

物語の始まり

アメリカ社会の混乱とともに進行する犯罪実験が描かれ、物語の舞台としてニューヨーク近郊のスタテン島が選ばれます。

スケルターという異様な男が政府主催の実験参加面接を受けるシーンから始まります。

スケルターは面接官に対して挑発的な態度を示しながらも、実験に参加する意志を示します。

この実験では、12時間の間にすべての犯罪が合法化され、参加者が生き残れば5000ドルを得られるという条件が提示されます。

パージの発表と反対意見

アメリカでは、白人中心の政治団体NFFA（アメリカ建国の父）が勢力を拡大し、新たに選ばれた大統領が「パージ」を発表します。

この「パージ」は、犯罪率の低下を目指す社会実験であり、その舞台としてニューヨーク近郊のスタテン島が選ばれました。

ナヤは抗議集会で「パージ」を黒人差別政策だと非難し、ディミトリーは自分のメンバーがパージで殺される可能性があることから強い不信感を抱きます。

イザヤの復讐とパージの開始

ディミトリーのグループのメンバーでナヤの弟でもあるイザヤは、麻薬中毒のスケルターに襲われ血まみれの状態で家に帰ります。

ナヤはイザヤの状態を見て激怒し、ディミトリーに対する怒りをぶちまけますが、イザヤはスケルターに対する復讐心からパージに参加する決意を固めます。

パージ開始前に多くの人々がスタテン島から逃げ出しますが、ナヤは教会に避難することに決めます。

一方、イザヤはナヤに対して嘘をつき、島から逃げたと告げます。

パージの進行と混乱

パージの開始とともに、NFFAの心理学者メイ・アップデール博士が進行を監視します。

島では泥棒や暴力行為が広がり、キャピタルAはディミトリーの指示に背いて銃を持ち外に出てしまいます。

イザヤは他の麻薬メンバーと合流し、彼らが開催するパーティに招かれます。

パーティでは多くの人々が大騒ぎし、スケルターが現れて暴力を振るいます。

ナヤとイザヤの苦境

ナヤはイザヤを探している最中にスケルターに襲われますが、イザヤが彼を撃退しナヤを救います。

一方、ディミトリーはキャピタルAを殺害し、自らのリーダーシップを取り戻します。

ナヤとイザヤは教会に避難しますが、教会内で白人の男たちに襲撃され、さらに謎の覆面男に遭遇します。

ディミトリーとナヤはマンションに移動し、ディミトリーは炎のトラックに襲われ意識を失います。

NFFAの真の目的と最終決戦

NFFAの本部では、アップデール博士が覆面男の増加に困惑しています。

NFFAの幹部は、パージの真の目的を明かし、貧困層を排除するために社会福祉削減を狙っていると説明します。

ディミトリーたちはこの情報を知り、島を守るために戦う決意を固めます。

ディミトリーは武装して戦い、ナヤとイザヤを守るために奮闘します。

最終的に、ディミトリーは爆弾を仕掛けて武装組織を全滅させ、パージの時間が終了します。

結末と未来の展望

ディミトリー、ナヤ、イザヤの三人は島からの脱出を試みます。

ディミトリーは「戦い続ける」と宣言し、彼の決意を示します。

映画の最後では、NFFAの幹部がこのパージを成功とし、翌年には全米での実施を発表します。

これにより、パージがさらに広がり、社会に対する影響が深刻化する可能性を暗示したラストシーンでした。

映画「パージ：エクスペリメント」考察や感想

映画「パージ：エクスペリメント」は、アメリカの社会実験をテーマにしたスリリングな作品で、暴力と犯罪が合法化される12時間の期間中、登場人物たちがどのように生き残るかを描いています。映画の全体を通して、社会の腐敗と道徳的選択について深い考察がなされており、視覚的にもストーリー的にも引き込まれる要素が豊富です。

まず、映画の設定は非常に挑戦的です。アメリカの新大統領が発表した「パージ」という政策は、犯罪を12時間の間に合法化し、犯罪率を低下させるという極端な社会実験です。この設定自体が、現代社会における不安や混乱を反映しており、観客に強い印象を与えます。特に、スタテン島を舞台にしていることで、閉鎖的なコミュニティ内での社会的な崩壊を描くのに適しています。

映画の中心にいるのは、様々なバックグラウンドを持つキャラクターたちです。ナヤやディミトリー、スケルターなど、それぞれの人物が自分の目的や信念を持って行動します。ナヤは兄の安全を守るために必死で戦い、ディミトリーは自分のグループやコミュニティを守るために奮闘します。一方、スケルターのようなキャラクターは、混乱の中で自己中心的な行動をとり、他者を利用しようとします。これらのキャラクターたちの対立や協力は、映画に緊張感をもたらし、観客の興味を引きます。

「パージ：エクスペリメント」は、暴力と犯罪が合法化されることで、人間の本性がどのように暴露されるかを探求しています。社会の規範が崩れるとき、人々はどのように行動するのか、またその行動が社会にどのような影響を与えるのかという点が、映画の主なテーマです。特に、暴力が暴力を呼び、社会的な秩序が崩壊する様子は、現代社会の不安定さや道徳的選択の難しさを強調しています。

また、映画のクライマックスでは、キャラクターたちが直面する試練や葛藤が、彼らの本当の姿を浮き彫りにします。ディミトリーが自らの信念に従い、ナヤやイザヤと協力して暴力から島を守ろうとする姿は、善悪の境界が曖昧になる中での人間の強さと弱さを描いています。最終的には、彼らがどのように生き残るか、またその過程でどのように変わるのかが、映画のメッセージを強調します。