映画「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」ネタバレ・あらすじ!考察と感想

映画「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」は、2019年|フランス|「ダ・ヴィンチ・コード」シリーズ出版秘話にもとづく本格ミステリーです。

真犯人、細部まで計算された手口、犯行の真の目的と胸を打たれるその理由、誰もが結末を“誤訳”していたことに気づき、もう一度ふりだしに戻りたくなる!

そこで今回の記事では、映画「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」ネタバレ・あらすじ!考察や感想を紹介します。

それでは最後までお読みください(^▽^)/

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目次

映画「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」解説

フランスの人里離れた村にある洋館。全世界待望のミステリー小説「デダリュス」完結編の各国同時出版のため、9カ国の翻訳者が集められた。

外部との接触は一切禁止され、日々原稿を翻訳する。

しかしある夜、出版社社長のもとに作品流出の脅迫メールが届き…。

 

キャスト

  • エリック・アングストローム:ランベール・ウィルソン
  • カテリーナ・アニシノバ:オルガ・キュリレンコ
  • ダリオ・ファレッリ:リッカルド・スカマルチョ
  • エレーヌ・トゥクセン:シセ・バベット・クヌッセン
  • ハビエル・カサル:エドゥアルド・ノリエガ
  • アレックス・グッドマン:アレックス・ロウザー
  • イングリット・コルベル:アンナ・マリア・シュトルム
  • チェン・ヤオ:フレデリック・チョー
  • テルマ・アルヴェス:マリア・レイテ
  • コンスタンティノス・ケドリノス:マノリス・マフロマタキス
  • ローズマリー・ウエクス:サラ・ジロドー
  • ジョルジュ・フォンテーヌ:パトリック・ボーショー

 

スタッフ

  • 監督:レジス・ロワンサル
  • 音楽:三宅純
  • 脚本:レジス・ロワンサル、ダニエル・プレスリー、ロマン・コンパン
  • 製作:アラン・アタル

映画「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」ネタバレ・あらすじ

映画「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」のネタバレを含んだあらすじを紹介します。

 

出版権獲得と隔離

世界的大ベストセラー『テダリュス』の第三巻『死にたくなかった男』の出版権を得た出版社社長エリック・アングストロームは、作品の内容が外部に漏れないようにするため、9人の翻訳家をフランスの豪邸の地下室に隔離し、厳重な監視の下で作業をさせることにしました。この地下室では外部との連絡が一切絶たれており、翻訳家たちは事実上の監禁状態で作業を進めています。

 

 

流出と調査

翻訳作業中、作品の冒頭10ページがネット上に流出し、アングストロームは500万ユーロの身代金を要求されることになります。原稿にアクセスできるのはアングストロームと9人の翻訳家たちだけであるため、アングストロームは翻訳家たちの中に犯人がいると判断し、徹底的な調査を開始します。

 

エレーヌの自殺と圧力

調査中、デンマーク語翻訳者エレーヌの部屋から手書きの原稿が発見されますが、これは彼女が自ら執筆しているものであり、作家としての才能がないとアングストロームに批判されます。その後、犯人は予告通りに次の100ページもネットに流出させ、アングストロームは激怒。彼は翻訳家たちに対して、食事、暖房、電気の供給を停止し、彼らを精神的に追い詰める手段に出ます。エレーヌが絶望から自殺する悲劇が発生し、翻訳家たちは恐怖と寒さに震えます。

 

告白と暴走

アングストロームが脅迫メールを受け取って精神的に追い詰められ、暴力的な行動に出る中、英語翻訳者アレックスが自分がロンドンの自室から遠隔でメールを送っていたことを告白します。翻訳家たちはアングストロームに対抗しようと団結し、多言語で会話を試みますが、アングストロームは発砲し、カテリーナが重傷を負います。アレックスは流出を防ぐためのパスワードを提供しますが、秘書ローズマリーの反逆により、アングストロームは8000万ユーロの大金を支払うことになります。

 

終結と復讐

2ヶ月後、アングストロームはカテリーナへの銃撃の罪で刑務所に収監されています。アレックスが面会に訪れ、原稿が翻訳家たちによってすり替えられていたことを明かします。アレックスは実際にはオスカル・ブラックであり、最初から原稿を持っていたことを告白します。アングストロームがオスカル・ブラックだと信じていた男はフォンテーヌで、アレックスの代理としてブラックを演じていたと明かします。この告白に激怒したアングストロームは、フォンテーヌを殺したと自白し、刑事たちに記録されます。アレックスは騙し取った8000万ユーロをアングストロームの口座に振り込み、さらにアングストロームに横領の罪を着せます。復讐を果たしたアレックスは、フォンテーヌの死を無駄にせず、静かに刑務所を後にします。

 

映画「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」考察や感想

映画『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』は、密室でのサスペンスと心理戦が展開される作品です。

翻訳家たちが豪邸の地下室に隔離されることで、外部との接触が断たれ、精神的に追い詰められます。この状況がどのように人間の心理に影響を与えるかが描かれており、極限状態が人々の行動や決断にどのように作用するかが重要なテーマです。

エレーヌの自殺や翻訳家たちの恐怖は、極限状態がどれほど人間の精神に影響を与えるかを示しています。恐怖や絶望がどのように人間関係や判断に影響を及ぼすかが、物語の中心的な要素です。

翻訳家たちがアングストロームに対抗しようとする一方で、内部に裏切り者が存在することが明らかになります。信頼と裏切りのテーマが織り交ぜられ、誰を信じるべきかの難しさが浮き彫りになります。

アレックスが犯人であることが明かされることで、信頼していた人が実は敵だったという衝撃が強調されます。アレックスの動機や彼がどうやって策略を巡らせたのかが、物語の鍵となります。

アングストロームの権力がどのように暴走するか、またその権力を持つことの責任についても考察が必要です。彼の判断ミスや暴走が、どのような結果を招いたのかが描かれています。

アレックスの復讐劇が最終的にどのように完結するか、またその正当性についても考えるべきです。彼の行動が果たして正義なのか、それとも単なる個人的な復讐なのかが問われます。

原稿がすり替えられていたことが最後に明らかになることで、物語全体の構造が一変します。伏線やトリックがどのようにストーリーに組み込まれているかが、物語の緻密さを示しています。

アレックスが実際にはオスカル・ブラックであったことが明かされることで、観客がどのように物語の真実を解き明かすかが重要な要素です。

映画の視覚的な演出や俳優たちの演技が、ストーリーの緊迫感やキャラクターの内面をどのように表現しているかも考察ポイントです。映像美や演技力が物語の印象にどのように寄与しているかが評価されます。

これらの考察を通じて、映画『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』の深層にあるテーマやメッセージをより深く理解することができます。

 

感想

映画の開始から、翻訳家たちが豪邸の地下室に隔離される場面に引き込まれ、彼らの孤立と不安がひしひしと伝わってきました。外部との連絡が絶たれた状態で、彼らがどのように精神的に追い詰められていくのか、そしてその中でどう生き延びようとするのかを見守るのは、とてもスリリングでありながらも痛々しいものでした。

特に印象的だったのは、エレーヌの自殺シーンです。彼女の絶望とそれに続く翻訳家たちの恐怖が、私に強い感情的な衝撃を与えました。彼女の死は、極限状態での人間の脆さと、それがいかにして他者に影響を及ぼすかを実感させるものでした。翻訳家たちの中で広がる寒さと恐怖感は、視覚的にも心理的にも私を圧倒しました。

アングストロームが次第に暴力的に変わっていく姿を見て、彼の権力がどのように人を狂わせるかを考えさせられました。彼の絶望と怒り、そして暴走は、権力と責任のジレンマを痛感させ、彼が抱える内なる崩壊を目の当たりにするのは切ないものでした。

アレックスの告白と、それによって明らかになる真実には驚かされました。彼が最初からオスカル・ブラックであったことや、原稿のすり替えなどのトリックが、物語を一変させました。アレックスの巧妙な策略と、それに対するアングストロームの反応を見て、信頼と裏切りのテーマがいかに人間関係を複雑にするかを考えさせられました。

映画の終幕でアレックスが復讐を果たし、静かに去る姿は、一種の安堵感とともに、彼の行動が本当に正当であったのかという疑問を残しました。彼の冷静さと計画性が際立つ一方で、彼の行動がもたらす結果やその倫理性について考えることが多かったです。

 

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まとめ


今回の記事では、映画「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」ネタバレを解説しました。

映画「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」は、2019年|フランス|「ダ・ヴィンチ・コード」シリーズ出版秘話にもとづく本格ミステリーです。

真犯人、細部まで計算された手口、犯行の真の目的と胸を打たれるその理由、誰もが結末を“誤訳”していたことに気づき、もう一度ふりだしに戻りたくなる!

それでは最後までお読みいただきありがとうございました^^

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