映画「夏目アラタの結婚」のあらすじやネタバレ考察!映画と原作の違い

映画「夏目アラタの結婚」は、乃木坂太郎の人気コミックを原作に、堤幸彦監督の手で実写映画化された作品です。

物語は、死刑囚との獄中結婚から始まる危険な心理戦を描いたサスペンスとなっています。

主人公・夏目アラタ役を柳楽優弥、死刑囚・品川真珠役を黒島結菜が演じ、共演には佐藤二朗、中川大志、丸山礼、立川志らく、市村正親らが名を連ねています。

脚本は「翔んで埼玉」シリーズで知られる徳永友一が担当しました。

本記事では、映画「夏目アラタの結婚」のあらすじやネタバレ考察をしていきます。

 

目次

映画「夏目アラタの結婚」のあらすじ

映画「夏目アラタの結婚」公式サイト>>

 

父を殺した犯人

児童相談所に勤務している夏目アラタは、連続殺人事件の被害者遺児である山下卓斗から「父を殺した犯人に代わりに会ってほしい」と依頼を受けます。

実は卓斗は、未だ発見されていない父親の首の隠し場所を聞き出すために、アラタの名を騙って犯人の品川真珠と文通しており、真珠から直接会って話をするよう求められたため、アラタにその役を引き受けてほしいと頼んだのでした。

 

真珠と夫婦

小中学校で落ちこぼれ、いじめられっ子だったという真珠のプロフィールから、エリート公務員ぶれば優位に立てると思ったアラタでしたが、逮捕時の「太ったピエロ」とはまるで別人のように華奢な少女として現れた真珠に驚き、思わず地が出てしまいます。

真珠は、手紙の主がアラタではないと見破り、面会を打ち切ろうとしますが、それを何とか止めようとしたアラタは、「俺と、結婚しようぜ!!」と口走ってしまいます。

アラタは元々結婚に対して何の夢も持っておらず、真珠と本気で結婚するつもりもまったくなかったのですが、真珠の巧妙な駆け引きと、真珠の無実を信じる弁護士・宮前の協力もあり、結局、婚姻届を提出して正式に真珠と夫婦となりました。

 

 

心を開いた

一審では黙秘を貫いていた真珠ですが、控訴審では、自分につきまとっていたストーカーが真犯人であり、そのストーカーが自分の父親なので庇うために今まで黙っていたのだと主張します。

宮前とは異なり、真珠の無実を信じていなかったアラタも、真珠が虐待された子供であったことや、婚姻届を渡されたときに、心を開いた子供のような笑顔で嬉し泣きした姿を目の当たりにしたことから、次第に心を動かされ、真珠に惹かれていくようになります。

しかしその一方で、真珠が宮前やアラタの同僚である桃山、さらには被害者遺族である卓斗までも巧みに篭絡していることに気づき、しおらしかったり、はすっぱだったりと様々な顔を使い分ける真珠の本心がつかめずにいます。

 

重大な秘密

真珠が8歳で施設に保護されたときと21歳の逮捕時で30も知能指数が上昇した謎、母親である環が真珠を決して歯医者に行かせず、高カロリーな食事で太らせていた理由、一審で真珠が早く起訴されたがっていた真意、そして事件の真犯人は誰なのか…。

さまざまな謎が交錯する中、真珠にまつわる重大な秘密が明らかになり、事態は大きく動き始めます。

 

映画「夏目アラタの結婚」のネタバレ考察

共演した柳楽と中川のコメント

映画『SPEC』シリーズや『十二人の死にたい子どもたち』などを手がけた堤幸彦監督がメガホンをとり、連続殺人事件の遺族からの相談を受け、死刑囚に会いに行く元ヤンキーの児童相談所職員・夏目アラタを柳楽優弥さんが演じ、異名“品川ピエロ”をもつ死刑囚の真珠役を黒島結菜が務めました。

共演者には中川大志をはじめ、丸山礼、立川志らく、福士誠治、今野浩喜、市村正親、佐藤二朗らが顔を揃えています。

中川が演じたのは、真珠の私選弁護人である宮前光一役です。

宮前は真珠の無実を信じ、彼女の死刑を免れるために奔走する弁護士で、真珠から「プロポーズをしてきた相手の生活態度を見てきてほしい」と頼まれ、アラタの部屋を訪れることになります。

柳楽と中川は同じ事務所に所属しており、これまではCMでの共演のみでしたが、本作が映画での初共演となります。

中川は柳楽について「いつか一緒にお芝居したいという思いがずっとあり、本当に尊敬する先輩です」と語り、一方で柳楽さんは「役柄に対してしっかり情熱を持ち、キャラクター同士の背景を深く理解しようとする姿勢に学ぶことが多かった」と、共演の感想を述べています。

アラタ(柳楽)は過去の殺人事件で消えた遺体を探すために、宮前(中川)は真珠を死刑から救うために、異なる理由でありながらも事件の真相を追い求め、やがてその関係はバディのようなものへと発展していきます。

真珠と結婚して信頼を得たアラタに対し、宮前は「彼女の心の中にある闇を晴らしてほしい」と懇願します。二人は会話を重ね、情報を共有しながら真相に迫っていきますが、真珠の二転三転する発言や掴み切れない態度に翻弄されてしまいます。

完成した映画について柳楽は、「サスペンス的な要素があり、駆け引きのような演技が面白い部分も多く、結末に向かうにつれてスリリングさが増していくので、そういうところが見どころです」と自信をのぞかせ、「参加できて本当に良かったと思える現場でした」と撮影を振り返っています。

 

原作者の乃木坂太郎のコメント

公務員が死刑囚に獄中プロポーズをするという衝撃的な幕開けから始まる、累計発行部数260万部を誇る大人気コミック『夏目アラタの結婚』。

原作者である乃木坂太郎氏は、連載開始直後から実写化のオファーが続いていたことを明かしており、それまでそのオファーを断っていた理由について「『真珠の歯』の再現に関しては、躊躇する雰囲気の企画がほとんどでした」と語っています。

本作のヒロイン・真珠の特徴であるガタガタの歯は、映像化するうえで非常に高いハードルとなっていました。

乃木坂氏自身も、女優のイメージを損なう可能性のあるビジュアルについて、「漫画の連載開始時にも、ヒロインがこの歯で大丈夫なのかと危惧する声がありましたので、それは一般的な意見として十分理解できました」と振り返ります。

一方で、「あの『歯』は、真珠が自分の人生を奪われ続けた証であり、彼女の存在証明の象徴なので、作者としてはどうしても譲れない点でした」と強調しています。

しかし、古林茉莉プロデューサーがオファーの際に「歯は再現します。可能な限り原作に寄り添った映像化を目指します」と断言したことで、乃木坂氏は「熱心にメモを取りながら作品のキャラクターやテーマについて質問する姿勢を見て、『夏目アラタの結婚』という作品を託してみようと決心しました」とついに実写化を許可しました。

その後、真珠役として黒島結菜さんがキャスティングされ、乃木坂氏は「主演の柳楽優弥さんと黒島結菜さんには、この難解な物語に出演していただき感謝しています。

柳楽さんがかつて被虐待児を演じた経験を持ち、今度は児童相談所の職員であるアラタを演じることには、個人的に感慨深いものがあります。

また、真珠を演じる方が見つかるとは思っていなかったので、黒島さんには本当に感謝しています」とコメントしています。

真珠の歯は5カ月かけてマウスピースで作られ、黒島さんは「撮影前に歯の合わせから始まり、いくつか試作品を作っていただきました。

自分の口に合う形を探し、歯茎の位置や歯の隙間、さらには歯の色に至るまで、どの程度ボロボロにするかを試行錯誤し、最終的にベストなものを5カ月間かけて作り上げました」とこだわりを明かしています。

「歯だけで印象が全く変わるんです。原作の不気味さや少し怖い雰囲気が重要だと思ったので、そこはしっかり表現したいと思いました。最初は自分じゃないみたいで、歯が変わるだけでこんなにも顔つきが変わるのかと驚きましたが、それが真珠に近づくための重要なアイテムとなりました」と語っています。

真珠の歯という課題をクリアしたものの、さらに制作上のもう一つの課題がありました。それは、脚本に着手する時点で原作漫画がまだ連載中であったことです。

そのため、制作チームは本作のテーマやキャラクターの背景について十分に議論する時間を設けました。

「単行本が9巻に入ったあたりで、古林プロデューサーから今後の展開について詳しく教えてほしいと言われました。ラストまでの構想は既にありましたが、話してしまうと『伝えた通りの展開にしなきゃ』と自縛に陥る可能性が高いと考えました。キャラクターは生き物なので、心情次第で展開が変わることもあり得ます。そのため、映画のチームには後半の展開を自由に作ってもらうことにしました」

と、乃木坂氏は映画独自の展開を提案した理由を説明しています。

「ピエロメイクの色など、意外なほど細かい点について原作者の意見を求められましたが、そこはすべてチームが良いと思う方向に任せました。誰かの意見で作品を作るのは好きではないので、映画のチームにも同じ姿勢であってほしかったのです」という乃木坂氏の意向を受けて、制作陣は「結婚とは何か」というテーマや、未知の人物を知ろうとする怖さ、人間同士のやりとりを描いた大きな意味での「ボーイミーツガール」の物語として、脚本をブラッシュアップしました。

完成した作品を観た乃木坂氏は、「面会室でのやり取りを観ると、2次元が3次元になる化学変化が起きていて、なるほどと膝を打ちました」と絶賛。

また、クライマックス後に流れるオリヴィア・ロドリゴによる主題歌「ヴァンパイア」の歌詞について、乃木坂氏自身が『夏目アラタの結婚』の世界観に合わせて意訳監修を担当し、一人称を真珠と同じ「ボク」とするなど、最後まで観客をゾクゾクさせる仕掛けを施しました。

こうして完成した映画『夏目アラタの結婚』に対し、乃木坂氏は

「制作、監督、脚本、撮影、照明、衣装、美術、記録、音楽、そして主演者の方々など、すべての映画に関わった方々に感謝しています。漫画と映画の二つの『夏目アラタの結婚』を、どちらも楽しんでいただけたら幸いです」

とメッセージを送っています。

 

映画「夏目アラタの結婚」映画と原作の違い

原作と映画の違いについては、映画化に際してのキャラクター設定や物語の進行が異なります。

特に、映画は限られた時間内でストーリーを展開しなければならないため、原作では詳細に描かれていた心理描写やサイドストーリーが簡略化されます。

また、映画では映像表現を活かした演出が加わることで、原作とは異なる雰囲気や緊張感が生まれています。

 

まとめ

映画「夏目アラタの結婚」公式サイト>>

 

以上、映画「夏目アラタの結婚」のあらすじやネタバレ考察をしました。

いかがでしたでしょうか?

映画「夏目アラタの結婚」は2024年9月6日に公開されます。原作を知らない方、知っている方共に楽しめる作品になっていること間違いなしでしょう。

キャスト、原作者のコメントから本作はどういう結末になるか色々推測できると思います。

ぜひ劇場に足を運んでご覧になってください。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

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