映画「最後の命」は、芥川賞作家・中村文則のミステリー小説を、柳楽優弥を主演に迎えて初の映画化した作品です。
そこで今回の記事では、映画「最後の命」ネタバレ・あらすじ!ラストシーンの意味と考察や感想を紹介していきます。
それでは最後までお読みください(^▽^)/
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映画「最後の命」解説
幼い頃に集団婦女暴行事件に巻き込まれた桂人と冴木。
桂人はその記憶のために、性的なことに過剰な罪悪感を抱くようになっていた。
大人になった桂人はある夜、7年ぶりに冴木と再会する。
同じ夜、桂人の部屋から知人女性の死体が発見される。
キャスト
- 明瀬桂人:柳楽優弥
- 冴木裕一:矢野聖人
- 小泉香里:比留川游
- やっちり:内田慈
- エリコ:池端レイナ
- 明瀬桂人(幼少期):土師野隆之介
- 冴木裕一(幼少期):板垣李光人
- カウンセラー:りりィ
- 山下刑事:滝藤賢一
- 大野(ホームレス):中嶋しゅう
スタッフ
- 監督:松本准平
- 原作:中村文則
- 音楽:小瀬村晶
- 脚本:高橋知由、松本准平
映画「最後の命」ネタバレ・あらすじ
映画「最後の命」のネタバレを含んだあらすじを紹介します。
世界は終わる
桂人と冴木は子供時代、『世界は』『終わる』という合言葉を交わし合い、いつも遊んでいました。
年月が経ち、成人した桂人は、いつもデリヘルのエリコを部屋に呼んでいました。
エリコは「お金が足りない」と言って桂人に余分にお金をもらっていました。
桂人に突然、冴木から電話が入ります。
7年ぶりだという二人ですが、冴木が『世界は』と言っても桂人は答えませんでした。
桂人の部屋に行った冴木は、いつも桂人が鍵を掛けていない事を疑問を感じていました。
桂人は冴木に、高校時代から仲の良かった香里の話をします。
すると冴木は帰ると言って去りました。
子ども時代
アパートを出て夜になり帰ってきた桂人は、部屋でエリコが首を絞められ殺されているのを見つけます。
山下刑事は、「首を絞められているが、直接の死因は頭部打撲だ」と言います。
そして桂人が犯人だと見て執拗に自白を迫ります。
しばらくすると、別の刑事が連続強姦魔の冴木裕一が指名手配されたと言って桂人は解放されます。
桂人と冴木は子ども時代、近くに住むホームレスたちと仲良くしていました。
トラウマ
ある夜、秘密基地へ行った二人は倉庫で女性の悲鳴が聞こえ、見に行くと、ホームレスたちが同じホームレスの通称”やっちり”という女性をレイプしていました。
ホームレスに見つかった二人は、「お前らも女に触れ!」とホームレスにせかされますが、二人は走って逃げます。
その時ホームレスから『お前らの家は知っているから、しゃべったら殺す』と言われます。
その後”やっちり”の死体が発見されました。
レイプの様子と”やっちり”の叫ぶ顔が頭から離れなくなった桂人は、それ以来トラウマになり、高校生になると女性には興味はあるものの、恋心を抱くとあの顔が浮かび、鬱病気味になっていました。
正反対の
一方、冴木は、あの日以来SEXに興味を持ち、桂人とは正反対の性格になっていました。
高校時代にバイオリンを弾く香里と仲良くなった桂人は、話をするのが精いっぱいでした。
桂人と冴木がホームレスの生活場所に久しぶりに行くと、”やっちり”をレイプしたホームレスが、テントの中で死にかかっていました。
助けようという桂人に対し、冴木はそのまま放っておけば死ぬと言います。
その後、身元不明のホームレスの死体が発見されたと新聞に載っていました。
大学に入学したころ、桂人は街で酔いつぶれた香里を見つけ、自分の部屋で寝かせます。
精神障害
翌朝、香里は同じ大学だったことを知っていました。やがて二人は同棲を始めます。
極度の心配性で嫉妬深い香里と、女性恐怖症の桂人の仲は、すぐに溝が出来ます。
香里は高校時代に冴木と付き合ってきたことを話します。
そして冴木にレイプされるようなSEXをされたと言います。
高校時代、冴木が同級生をレイプしようとして止めたことがあった桂人は、香里を抱きしめキスをします。
そして二人は愛し合いました。
突然、香里が終わりにしようと言って出て行きます。
その後、香里は精神障害で入院しました。
強姦
この話を聞いて冴木は桂人に、香里がいつ帰って来てもいいように鍵を掛けていないんだろうと言います。
冴木は”やっちり”がレイプされているのを見て勃起したことを話します。
それ以来レイプ無しのSEXが考えられなくなり、卒業後はデリヘル嬢に頼んで疑似レイプをしていました。
そんな時、デリヘル嬢から、野外で疑似レイプをやろうと言われ、待ち合わせ場所に行くと、別人でした。
抑えきれない冴木はその女性をレイプします。
しかしこれが、デリヘル嬢の罠で、大金を要求されます。
こんな事を続けながら同意の上の女性から被害届が出され、強姦魔として指名手配されたと言いました。
嫉妬
桂人と冴木は、子供時代の秘密基地へ向かいます。
秘密基地で話を続けるうち、桂人が冴木に『お前は誰もレイプを最後までやっていないだろう』と言い、二人の話は感情的になります。
冴木は桂人にメールを残し立ち去ります。
部屋に帰った桂人は、エリカ殺しで荒らされた部屋を調べます。
押し入れの壁に爪でひっかいた新しいキズがありました。
爪でひっかくのは香里の癖でした。陸橋で一人たたずむ冴木を見つけた桂人は電話をかけます。
そして『部屋に戻って香里が一人でいた時、エリカがやって来て嫉妬深い香里ともみ合いになり、エリカが頭を打って死んだところへお前が来たんだろう。
そして自分が罪をかぶってエリカの首を絞め、香里を逃がしたんだろう』と言いました。
世界は
すると冴木は、「オレが殺したんだ」と突っぱねます。
桂人は冴木に「殴りに行くから待っていろ」と言って陸橋に向かいますが、冴木はいませんでした。
冴木は線路の向こう側の道路にいました。
そして『オレはもうだめだ』と言ったあと、『世界は』という言葉を言って、劇薬を飲みその場に倒れます。桂人は泣き叫びました。
その後、桂人は香里の病院い行きます。
寝たきりの香里に冴木の死を伝え、一方的に話はじめました。
全く反応しない香里でしたが、桂人が話し終わると、起き上がり桂人に抱き着くのでした。
映画「最後の命」ラストシーンの意味と考察や感想
ラストシーンにおいて、主人公が過去の出来事と正面から向き合う姿が描かれます。
これには、自分自身を赦し、過去の過ちを乗り越えるというメッセージが込められています。
過去のトラウマや罪に囚われ続けるのではなく、それを乗り越えることで、真の自由と新たな人生の一歩を踏み出すことができるというテーマが浮かび上がります。
タイトルの「最後の命」からも分かるように、映画全体を通じて「生」と「死」の対比が重要なテーマとして描かれています。
ラストシーンでは、この対比が最も強調される場面です。
主人公が生きることを選び、自らの命を大切にする姿は、死に直面したときの人間の本能的な生への渇望を表しています。
生きることの意味や価値が再確認される瞬間でもあります。
ラストシーンは、主人公が過去の重荷から解放され、新たな人生を歩み始めることを示唆しています。
これは、過去の出来事が完全に消えるわけではありませんが、それに囚われ続けるのではなく、それを糧にして前に進むという強い意志の表れです。
感想
映画「最後の命」は、深いテーマを扱った感動的な作品でした。
特にラストシーンは、映画全体のメッセージを集約した素晴らしいシーンであり、強い印象を残しました。
主人公が過去のトラウマと向き合い、自らを赦す姿は非常に共感を呼びました。
私たちも日常生活の中で、過去の出来事に囚われることがあり、それを乗り越えることの難しさを実感します。
しかし、主人公がそれを乗り越え、新たな人生を歩み始める姿には、大きな勇気と希望を感じました。
また、「生」と「死」の対比が巧みに描かれていた点も非常に印象的でした。
生きることの意味や価値を再確認させられるとともに、命の大切さを深く考えさせられました。
この対比は、観る者にとって非常に強烈なメッセージを伝え、生きることへの渇望と希望を感じさせます。
最後に、新たな始まりを予感させるラストシーンは、非常に感動的でした。
過去の出来事を乗り越えて新たな一歩を踏み出す主人公の姿は、私たちにとっても大きな励ましとなります。
人生には困難がつきものですが、それを乗り越えることで新たな道が開けるというメッセージは、非常に力強く、前向きな気持ちにさせてくれました。
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まとめ
今回の記事では、映画「最後の命」ネタバレを解説しました。
映画「最後の命」は、芥川賞作家・中村文則のミステリー小説を、柳楽優弥を主演に迎えて初の映画化した作品です。
それでは最後までお読みいただきありがとうございました^^
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