四月になれば彼女はのあらすじやネタバレ、感想を紹介

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四月になれば彼女はのあらすじやネタバレ、感想を紹介 映画ネタバレ・感想

「四月になれば彼女は」は2016年に発行された恋愛小説が原作で、主人公が結婚を前に、昔の恋人からの手紙によって「失われゆく愛」に苦しむ物語です。

2024年3月22日に映画化して公開され、佐藤健長澤まさみ森七菜が初共演をし話題になっています。

本記事では、川村元気著作の「四月になれば彼女は」のあらすじやネタバレ、感想を紹介していきます。

まだご覧になっていない方はネタバレになってしまうため、一度ご覧になってから読むことをおすすめします。

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四月になれば彼女はのあらすじ


大学病院で精神科医として働く藤代俊は、1年後に坂本弥生との結婚を控えていた。

しかし、その時に大学時代の恋人であるハル(伊予田春)から突然手紙が届く。

ハルは現在、ボリビアのウユニ塩湖やプラハ、レイキャビクなどを訪れており、手紙でその旅の様子や藤代との思い出を綴っている。

藤代は彼女の手紙によって過去の恋を思い出す一方で、結婚に対する迷いも募らせる。

藤代と弥生は2年間、身体の関係もなかったが、彼は自問自答しながらハルとの過去や彼女の突然の手紙について考え込む。

そして、彼の心は12か月にわたって揺れ動くことになる。

 

四月になれば彼女はのネタバレ

大学の写真部で出会った藤代とハルは、お互いに引かれ合い、交際を始める。

しかし、写真部のOBである大島がハルに恋をしてしまう。

大学を卒業した後、大島は精神的な問題で退職し、その後は妻に支えられながら生活している。

ある日、ハルから藤代に「助けて。大島さんが!」という電話がかかってくる。

藤代が駆けつけると、大島が昏睡状態で倒れ、ハルも動揺している。

大島の妻からは、大島が以前から自殺未遂をしていたことが明かされる。

藤代には何が起こったのか分からないが、大島の妻は事情をよく理解しているようだった。

 

会いたい

その後、藤代とハルがバスを待っていると、大島が現れるが、ハルは恐れて逃げ出し、藤代を置いて去ってしまう。

その日以降、藤代は写真部に顔を出さず、ハルも姿を見せなくなる。

ハルから一度だけ「会いたい」との留守電が届くが、藤代はそれに応じないまま、彼女との関係を終わらせる。

藤代はハルとの別れから、やっと心を開けるようになった坂本弥生と婚約中。

弥生には以前、婚約者がいたが、直前で破棄した経験がある。

現在、結婚を控えた二人は高層マンションで穏やかに共に暮らしているように見えるが、実際には二年ほどもベッドを共にすることがない。

3年前に出会った頃、藤代は確かに弥生を愛していたが、今では自分の気持ちがわからなくなっている。

藤代の疑念や葛藤は解決せずに、結婚式の準備だけが着々と進行していく。

 

弥生の家出の原因

結婚式まであと4か月となった12月のある日、弥生が突然家を飛び出してしまう。

心当たりのない藤代は、みっともないと思いながらも弥生の妹・純に相談することにする。

かつて藤代は純に誘惑されかけたことがあり、一歩踏み出しかけたこともあったが、何とか未遂に終わっている。

藤代と純の危うい関係が、弥生の家出の原因と考えられそうだが、実はそうではない。

弥生は藤代が「いま幸せに思っていないこと」「なにを考えているのかさえ分からない」と感じていた。

彼女もまた藤代との共同生活で、感情を共有することを怠っていたことに気づいていた。

 

ハルの死

2月になった頃、藤代はハルが末期がんで亡くなっていたことを知る。

彼はハルが最期を過ごした療養所を訪れる。

そこで担当医から、ハルが海の水平線にカメラを向けながら、「わたし、どうやら間に合わなかったみたいです、と」と述べていたことを聞かされる。

藤代が帰宅し、寝室のベッドで弥生の香りを嗅ぎながら、サイモン&ガーファンクルの曲『四月になれば彼女は』の歌詞を思い返していた。

“九月、僕は忘れない。生まれたばかりの愛も、やがて移ろい過ぎてゆくってことを”

そして、ふと見たベッドの枕元には、開封された封筒が置かれていた。

それはハルからの4通目の手紙だった。

 

手紙

手紙には以下のように書かれていた。

最後に行く場所は、決めていました。インドのカニャークマリ。フジと見ることができなかった朝日を、見にいこうと思っていました。(中略)わたしは、わたしに会いたかった。あなたのことが好きだった頃のわたしに。あのまっすぐな気持ちでいられた頃の自分に会いたくて、手紙を書いていたのです。(中略)いまフジが愛する人がいて、その人がフジのことを愛してくれることを願っています。

手紙を読んだ藤代は、10年前にハルを諦めたように、今 自分は弥生にも同じことをしていることに気づく。

 

インドへ

そして4月になった頃、藤代は日本を旅立ちインドに向かった。

ハルが自分と一緒に見たいと言っていたインドのカニャークマリの朝日を見に行くためだ。

藤代が海岸に到着すると、数千の人々が集まり、水平線から昇る朝日を見つめていた。

群衆からの歓声が沸き起こる中、藤代はひとりで朝日を見つめている弥生を見つける。

彼女の名前を呼びながら、スーツケースを引きずりながら近づく。

弥生は藤代を見つめ、彼の目から涙が溢れる。

藤代は弥生とあたたかいコーヒーを飲もうと考える。

 

一日の終わり。

眠る前におやすみと言って、一緒のベッドで眠る。漫然と続く日常の中で、愛をつないで生きていく。

藤代は群集をかき分け、四月の朝日に照らされた彼女の元に駆け寄って物語は終わる。

 

四月になれば彼女はの感想

映像の質感とキャストが素晴らしかったです。

そしてラストに流れる「満ちてゆく」がすべてを包み込んでくれて、エンドロールを観ながらグルグルと思考を巡らす時間が心地よかったです。

愛するだけでも、愛されるだけでもうまくいかなくて、愛する努力と愛される努力を同じ熱量で継続することが、2人でいる時の孤独を回避する方法なんだと思います。

恋愛に関わらず、歳を重ねるにつれて取り繕う技術だけが上手くなって、目的のためにそれっぽさをお互いに演出しているだけの関係が増えてしまうのかもしれません。

だからこそ、不恰好な姿を見せられる人にこれからもまだまだ出会っていきたいし、自分も誰かにとってのそんな人でありたいです。

失ってから気づく前に。

ラストシーンの涙を流す弥生とそんな弥生を抱きしめる藤代さん、どちらもがその場で生まれたアドリブなので、感動してしまいました。

また、視聴者の年齢や恋愛観、経験によって感想が大きく異なりそうですね。

映像は美しく壮大で、特に海外の場面、ウユニ、プラハ、アイスランドは見応えがあります。

これらの風景の前に立つと、恋愛の悩みなんて些細なことに思えるかもしれません。

 

 

四月になれば彼女はのあらすじやネタバレ、感想まとめ

以上、四月になれば彼女はのあらすじやネタバレ、感想を紹介しました。

いかがでしたでしょうか?

四月になれば彼女はのあらすじは2016年に発行された川村元気著作の恋愛小説を原作としており、主人公は結婚を控え、かつての恋人からの手紙によって「失われゆく愛」に苦しむ姿を描いています。

物語は「人を愛し続けることの難しさ」、つまり「永遠に続く愛はない」という軸に沿って展開されます。

冒頭からラストまで、「なぜ人は人を愛するのか」という禅問答のようなテーマが探求され、少し怖い雰囲気が漂います。

人は永遠に続かない愛を知りながらも、他者を愛し、その愛が失われていく過程を止めることができない。

これは理屈では理解できないことであり、「いま一緒にいる人のことを本当に愛していますか?」と問われているようで、読者の心に深い考えを呼び起こします。

考察を読んでからもう一度ご覧になるとより理解を深められて楽しむことができるでしょう。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

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