映画「オールド」は、『シックス・センス』のM・ナイト・シャマラン監督が放つ、異常なスピードで老化するビーチを舞台にした奇想天外なストーリー。
スリリングな展開に思わず息をのむ!
そこで今回の記事では、映画「オールド」ネタバレ・あらすじ!ラストシーンの意味を考察していきます。
それでは最後までお読みください。
映画「オールド」解説
人里離れた美しいビーチで家族と共にバカンスを過ごしていたプリスカは、突然姿を消した息子・トレントを捜していた。
ほかの家族に行方を尋ねるプリスカの前に、トレントが姿を現す。
だが、6歳だった彼は、少し目を離した隙に青年の姿に急成長していた。
キャスト
- ガイ:ガエル・ガルシア・ベルナル
- プリスカ:ヴィッキー・クリープス
- トレント:アレックス・ウルフ
- マドックス:トーマシン・マッケンジー
- チャールズ:ルーファス・シーウェル
- ジャリン:ケン・レオン
- パトリシア:ニキ・アムカ=バード
- クリスタル:アビー・リー
- ミッドサイズ・セダン:アーロン・ピエール
- アグネス:キャスリーン・チャルファント
スタッフ
- 監督:M・ナイト・シャマラン
- 原作:ピエール=オスカル・レヴィ・フレデリック・ペータース
映画「オールド」ネタバレ・あらすじ
映画「オールド」のネタバレを含んだあらすじを紹介します。
離婚
ガイとプリスカのキャパ夫妻は、子どもたちとともにリゾートホテルへの休暇を楽しんでいました。
マドックスとトレントはドリンクバーのサービスに大喜びし、ホテル従業員の息子イドリブともすぐに仲良くなりました。
夜になり、夫妻は離婚に向けた話し合いを始めました。
プリスカが悪性の腫瘍を抱えており、彼女の希望で離婚を決意しました。
隣の部屋では、マドックスとトレントがその話を聞いていましたが、トレントはイドリブから渡された暗号文に夢中でした。
プライベートビーチへ
翌朝、レストランで朝食を取っていると、ひとりの黒人女性がてんかんの発作を起こしました。
ガイがすぐに薬を与え、状況を収めました。
その後、ホテルのマネージャーがプライベートビーチへの訪問を提案し、一家はマイクロバスに乗って向かいます。
バスには別の家族も乗り込んできました。
医師のチャールズと妻のクリスタル、そして彼らの娘とチャールズの母親が同乗し、愛犬のグスタフもいます。
バスが森の中で一行を降ろし、午後5時まで自由に過ごすよう指示されると、運転手はそそくさと去ってしまいました。
一行は岩壁をくぐり抜けてビーチにたどり着き、垂直な崖に囲まれた美しい場所で自然を楽しむことができました。
死体
そこにはすでに、有名ラッパーのミッドナイト・セダンがいました。
チャールズはセダンを警戒しますが、マドックスは有名人と会えて大はしゃぎです。
姉弟が幼いカーラと一緒に遊んでいると、突然トレントのそばに全裸の女性の死体が流れ着きました。
それはホテルの宿泊客で、昨夜泳ぎに出かけたまま戻らず、セダンが発見したと説明します。
死体を砂浜に横たえると、チャールズはセダンを疑いますが、彼は一切の関与を否定します。
そのとき、もう一組の宿泊客、てんかんの女性パトリシアとその夫ジャリフがやってきました。
状況を理解したジャリフは電話を掛けるために引き返そうとしますが、岩の間で突然頭が重くなり、気がつくと浜辺に戻っており、気絶していました。
成長している
チャールズは母親の具合を診ていたが、プリスカがやってきて「息子が変だ」と訴えます。
チャールズがその場を離れると、母親はまもなく亡くなってしまいました。
姉弟と話していたパトリシアとジャリフは、彼らが実年齢よりも大人びているように感じていました。
その時、プリスカが子どもたちを見なかった?とやってきます。
目の前の姉弟を見て驚くプリスカ。
ふたりは別人のように成長していたのです。
トレントはあまり気にしていない様子で、向こうの山の上で何か光ったとマドックスに話しています。
プリスカの腫瘍
セダンを敵視しているチャールズはいきなりナイフで切りつけます。
あわてて集まってきた皆の前でセダンの傷はみるみる治っていきます。
病気療養のためここを訪れたというセダンは、死体の彼女とはホテルで知り合い彼女も病気だったといいます。
すると今度は犬が死んでいる、と叫ぶ声がしました。
パトリシアが「集まって」と声を掛け、ここにいる人々の共通点が<病気>ではないかと推測します。
プリスカの腫瘍は3cm位だと本人は言いますが、それよりだいぶ大きくなっているようです。
そのまま気を失ったプリスカ。
これ以上大きくなったら危険だと判断したチャールズは夫のガイに決断を迫ります。
緊急手術
迷った末、酒とナイフだけで緊急手術が始まりました。
腹部につけたナイフの傷はあっという間にふさがってしまいますが、協力して傷口をひろげながら摘出した腫瘍はメロン位の大きさに成長していました。
ガイの勇気によって命を救われたプリスカはやさしくほほ笑むのでした。
セダンが最初の死体を確認するとそれは白骨化していました。
博物館に勤めているプリスカは7年ほど経過している状態だと判断します。
ここでは時間が異常な速さで進んでいるということが明らかになり、それは30分で1年が経つ計算になります。
大人たちが騒いでいたころ、ティーンエイジャーになっていたトレントとカーラはテントの中で結ばれてしまいます。
赤ちゃん
しばらくしてふたりがテントから出てくると、成長したカーラは妊娠していました。
慌てる両親たちの前でカーラは産気づき、パトリシアの協力で出産は成功するも急激な成長速度に耐えられず赤ちゃんはすぐに死んでしまいます。
クリスタルは混乱し逃げようとして気絶、マドックスが寄り添っています。
男たちはこの崖の岩が原因なのではないかと推測しますが解決策は見つかりません。
そんな中、チャールズは恐ろしい形相でナイフを砂に何度も突き立てています。!
騒がしい声がして皆が行ってみると、チャールズがセダンに襲い掛かりナイフでメッタ刺しにしています。
倒れたセダンはそのまま絶命し、ガイは恐る恐るチャールズからナイフを取り上げます。
ママどうしよう
ジャリフは妻の薬がないことを気にかけ、泳いで別の浜へ向かうと言い出します。
元水泳選手だから心配ない、と力強く泳いでいってしまいました。
ガイは崖を上ろうとするトレントを止め、チャールズはうずくまって「ママどうしよう」とつぶやいていました。
プリスカは自分たちがなぜここに来たのか考えています。
たしか薬のレシートの裏にあった広告をみてネット予約したはず…。
そのとき、娘のマドックスが離婚について聞いてきました。
ガイのほかに男性がいることをプリスカが告白すると、マドックスは不快感をあらわにして母の手を振り払い、落ち着くため海へ入っていきます。
このまま何もしないで死ぬのはイヤ
しばらく考えごとをしているとなにかが当たりました。
ジャリフの溺死体です。
おそらく泳ぎながら気絶してしまったのだろうとガイ。
パトリシアは泣き崩れます。
トレントが赤ちゃんの遺体を砂に埋めていると、このまま何もしないで死ぬのはイヤ!とカーラが崖を上り始めます。
皆がハラハラしながら見守る中、やがてカーラは動かなくなり、落下してしまいます。
姉に会いたいと騒ぎ出したパトリシアはてんかんの発作を起こし、泡を吹いて死んでしまいました。
ガイとプリスカ
クリスタルは娘が死んだことを知らず、「カーラ!」とその名を呼び続けています。
トレントは海に泳ぎ出そうとしますがガイに止められます。
そんなガイですが、急速に目が見えなくなってきており、ぼんやりとしかあたりを認識できなくなっていました。
一方プリスカは片方の耳が全く聞こえなくなっています。
夕闇迫るなか、夫婦ふたりは静かに話し始めます。
プリスカの浮気を知っていたというガイ。
よりによってあんな男と…と思っていましたが、いまはもうおだやかな気持ちのようです。
プリスカも自分が悪かったと認め、過ちを遠い昔のことのように感じています。
いま、ふたりでここにいることが幸せだと思っているガイとプリスカ。
ナイフを手にしたチャールズ
そのころトレントとマドックスは、以前ここに来たホテルの客たちの置き土産を発見していました。
そこにはこの現象を記録・考察したノートがあり、この地の磁力と岩に含まれる特殊な鉱物が影響していると書かれていました。
そしてX線の要領で、さえぎる金属の筒があれば脱出できるかもしれないという結論に至りました。またそのノートにはここにいた人たちの名前と住所も残されていました。
並んで座るキャパ夫妻に向かい、ナイフを手にしたチャールズが迫っています。
危険を知らせるガイの声はなかなかプリスカに聞こえず、相手が良く見えないガイは何度も切りつけられてしまいます。
やっと気づいたプリスカは洞窟の中にいた子どもたちに逃げるよう伝え、再びガイの元へ戻ります。
キャパ家
洞窟で脱出に必要なものを探していたトレントとマドックスに、正気を失ったクリスタルが近づいてきます。
姿を見られることを嫌がるクリスタルはふたりに石を投げ始めます。
しかし衰えている彼女の身体は次々と関節がはずれ、のたうちまわってありえない姿へと変貌しそのまま動かなくなりました。
プリスカはガイを守ろうとして自分もチャールズに刺されてしまいます。
彼女は砂の中から拾い上げた錆びたナイフでチャールズを刺し、その毒の成分がまわった彼は醜い姿となって死にました。
もうこの浜にはキャパ家の人間しかいません。
月明りの下、4人は波打ち際にすわりおだやかな時間を過ごしています。
夫妻はお互いに感謝しながらほほえみ、家族は寄り添います。
ガイが倒れ、立ち上がったプリスカも倒れ、キャパ夫妻は子どもたちに見送られながらそこで亡くなりました。
そのとき、海の音がやわらかく包み込む中、彼らの心は静かに安らぎに満たされていました。
全員死亡
朝が訪れました。トレントとマドックスは、まだ脱出の希望を捨てていませんでした。
荷物の中に入っていたイドリブからの暗号文を思い出し、トレントはそれを解読します。
『伯父さんはサンゴが好きじゃない』
これは、イドリブがこの地で何かが起こっていることを感じていた警告でした。
サンゴが磁場の力を遮る金属の代わりになることを理解したふたりは、海の中のサンゴ礁を目指して泳ぎ始めます。
その姿を山の上から見つめていたのは、あの運転手でした。
サンゴ礁に到達して海中に潜ったままふたりが上がってこないことに気づいた運転手は、1分半以上もふたりを見守りましたが、やがて彼らが溺れたと認識し、「全員死亡」とどこかに報告します。
ウォーレン製薬
運転手が戻ってきたのは、近くにあるウォーレン製薬の研究所でした。
そこにはホテルのマネージャーや宿泊客担当の女性もおり、今回死亡した“治験者”たちの部屋の痕跡を消し、パソコンの履歴を削除するよう指示を出しています。
「注目!治験参加者全員に黙祷」とマネージャーが発声し、しばらくの間全員で黙祷を捧げた後、今回の成果をたたえて皆で拍手します。
時間のかかる治験をここでは一日で終わらせることができ、ウォーレン製薬は容易に新薬を開発していたのです。
新たな宿泊客が到着したとの連絡が入り、マネージャーたちはホテルに戻っていきました。
暗号の手紙
トレントとマドックスはサンゴ礁の下に続く穴を通って隣の浜にたどり着いていました。
ホテルに戻ったふたりは、ビニール袋に入れて浜から持ち帰ったノートを持って警官の男に話しかけます。
ノートには記された人たちの安否を確認してほしいと頼むトレント。
ホテルの入口で、新しい宿泊客にウェルカムカクテルが渡されようとしたその瞬間、だれかがぶつかってグラスが割れます。
「ぼくはトレント・キャパ」「マドックス・キャパ」。
ふたりはその名を名乗り、カクテルを飲むことなくホテルの人々に訴えます。
警察官たちの問い合わせによって、ノートに記された人々が失踪者として扱われることがわかり、ホテルのマネージャーたちは取り調べを受けることになりました。
不安そうに見つめるイドリブに、トレントは彼からもらった暗号の手紙を取り出して示しました。
警察のヘリコプターに乗って救助されるトレントとマドックスは、この騒動を終わらせるために必要な証拠を提供しようとしていたのです。
あのビーチにそそり立つ崖を見ながら、彼らを待つ年下の叔母に思いをはせていました。
映画「オールド」ラストシーンの意味を考察
このラストシーンでは、トレントとマドックスが自らの身元を明かし、事件の真相を警察に告発することで、物語が締めくくられます。
彼らがカクテルを飲むことを拒否したことからもわかるように、彼らはホテルの不気味な出来事に巻き込まれ、その隠蔽に抗議する意志を示しています。
彼らが警察に事件の証拠を提供し、マネージャーたちが取り調べを受ける場面は、事件の隠蔽が露呈され、責任者が追及されることを意味します。
この行動によって、事件の被害者やその家族たちに対する正義が求められ、真実が明るみに出ることが示唆されています。
また、トレントとマドックスがイドリブからもらった暗号の手紙を持っていることは、彼らが事件の真相を解明しようとしていることを示しています。
この手紙が事件の解決につながる鍵である可能性があり、彼らの行動が物語の結末を決定づける重要な要素となっています。
最後に、警察のヘリコプターに乗って救出されるトレントとマドックスの姿は、彼らが事件の混乱から脱出し、安全な場所に戻ることができることを示唆しています。
彼らの行動が事件の解決に向けた重要な一歩であり、物語全体の結末に希望をもたらしています。
伏線はあった
この物語にはいくつかの伏線があります。
物語の冒頭で、プリスカの病気と離婚に向けた話し合いが始まります。
これは後にプリスカの病気が物語の進行と深い関わりを持つことを示唆しています。
イドリブからの暗号文に「伯父さんはサンゴが好きじゃない」という言葉があります。
これは物語の後半で、サンゴが重要な役割を果たすことを示唆しています。
物語の結末で、ウォーレン製薬が事件に関与していたことが明らかになります。
これは物語の展開において重要な要素となり、事件の真相が明らかにされる過程に影響を与えます。
映画「オールド」感想
『オールド』は、M・ナイト・シャマラン監督による最新のミステリースリラー作品であり、その独特な世界観と予想外の展開に多くの観客が引き込まれる映画です。
本作は、バカンスを楽しむために訪れたビーチで時間の経過が異常に早くなるという斬新な設定を中心に描かれています。
この物語は、時間という普遍的なテーマを通して、人間の成長、老化、そして死に至るまでのプロセスを哲学的に探求しています。
映画の序盤では、穏やかな家族旅行の光景が描かれますが、不気味さの兆候が次第に明らかになり、観客の不安を煽ります。
キャスト陣の演技も見どころの一つで、特に老化が進行する過程での身体的、精神的な変化をリアルに表現しています。
シャマラン監督特有のカメラワークと緊張感のある演出が、観客を映画の中に引き込み、圧倒的な没入感を生み出しています。
物語の終盤では、衝撃的な真相が明かされますが、それが観客にとって満足感を与えるものか、それとも新たな疑問を生むものかは見る人次第です。
この映画は、娯楽性だけでなく、観客に深い思索を促す内容となっており、映画の余韻に浸る時間が増えることでしょう。
映画「オールド」面白いポイント
1. 時間の早送り現象がもたらす驚き
『オールド』の最大の魅力は、ビーチという限られた空間で、時間が異常に早く進むという設定です。
この現象がキャラクターたちの生活や人間関係にどのような影響を与えるのか、観客は目を離すことができません。
例えば、幼い子供がほんの数時間で思春期を迎える場面や、持病が急速に悪化するシーンは、観客に衝撃を与えると同時に人生の儚さを痛感させます。
2. 家族の絆と葛藤が描かれるドラマ性
主人公一家が、急速に進む時間の中でどのように絆を深めていくかが感動的に描かれています。
一方で、個々の秘密や未解決の問題が浮き彫りになり、緊張感が増します。
家族の愛と葛藤が絡み合い、観客は自分自身の家族についても考えさせられるでしょう。
3. シャマラン監督ならではのどんでん返し
ラストの真相は、観客を驚かせると同時に物語全体の意味を再構築します。
「なぜこのビーチで時間が狂うのか?」という謎が明かされた瞬間、観客はシャマラン監督の卓越した構成力に感嘆せざるを得ません。
この驚きが、映画を観終わった後も長く記憶に残る理由となっています。
映画「オールド」口コミ
最初はただのスリラーだと思っていましたが、観るにつれて深いテーマに引き込まれました。家族が限られた時間の中でお互いを理解し合おうとする姿に涙が止まりませんでした。人生の大切さを改めて考えさせられる映画です。
シャマラン監督らしい独特な雰囲気と、最後のどんでん返しが最高でした!時間の経過が早いという設定はユニークで、終始ハラハラしながら観ることができました。ミステリー好きにはたまらない作品です。
設定は面白かったけれど、キャラクターの行動が少し非現実的に感じました。特に急激な変化への適応が早すぎて感情移入しづらい部分もありました。ただし、映像美とテーマ性は評価に値すると思います。
時間とは何か、生きるとは何かを考えさせられる映画でした。この映画を観て、日常の些細な時間の大切さに気づきました。結末も一筋縄ではいかず、観終わった後も余韻に浸っています。
ホラー的な演出と心理的な恐怖が絶妙に組み合わさっていて、最後まで緊張感を持って楽しめました。時間の制約という新しい恐怖の形に感動しました!
まとめ
今回の記事では、映画「オールド」」ネタバレを解説しました。
映画「オールド」は、『シックス・センス』のM・ナイト・シャマラン監督が放つ、異常なスピードで老化するビーチを舞台にした奇想天外なストーリー。
スリリングな展開に思わず息をのむ!
それでは最後までお読みいただきありがとうございました^^
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